便秘で腹痛に襲われたが、便がなかなか出ない。
焦ったからといって便が出るわけではありません。
原因は、便秘で起こる腸内の悪玉菌の増加による腐敗ガスによるものです。
腐敗ガスの、増加により腸が圧迫され痛みとなって表れてきます。
今回は、便秘による腹痛で便が出ないときの対処法に迫っていきます。
便秘による腹痛を和らげる対処法
まず便秘の定義ですが、
- 腹部に張りや違和感がある
- 最近、食欲が落ちている
- 排便に違和感や不安を感じる
この3つです。
週に2~3回しか出ていなくても、不快感や違和感がなければ便秘とは言えません。
大切なのは、排便のペースよりも不快感や食欲不振などの自覚症状です。
腹痛になったからといって、かえって排便しなければと思い、焦りによりストレスが溜まり実際に便秘になってしまいます。
便秘と思い腹痛になったからといって無理に出す必要はありません。
腹痛を抑える方法をお伝えします。
『の』の字に腸をマッサージする
自分のお腹を、腸内の食べ物が進む方向に合わせてひらがなの『の』の字にマッサージしましょう。
時計回りにマッサージすることが大切です。
逆時計回りは、腸の動きと逆になるので効果がありません。
大腸の位置に合わせて揉んでみましょう。
おへその当たりからスタートし、『の』を書くように手でゆっくりマッサージしてみましょう。
便座に座っている状態なら、座りながら行い、トイレから出ているなら横になって落ち着いた状態で『の』の字に動かしてみましょう。
大腸をピンポイントにマッサージする
この2か所は、便が停滞しやすい場所です。
便が出ないときは、S字結腸がある左下を脇腹を押すと良いといわれていますが、実はあまり効果がありません。
代表的なのが、上の画像の2か所、
- 上行結腸下部(右下脇腹)
- 横下結腸の終わり付近(左の助骨の下付近)
です。
指をそろえて手を当てて、回しながら押し込むようにじっくりマッサージしてみましょう。
もし、硬く感じるところがあれば、そこを重点的にもみほぐすと効果的です。
ただし、痛みが出る場合は刺激を与えるので控えるようにしましょう。
お湯を飲む
水分不足により、便がでにくい状態になっていることが考えられます。
水分が足りない便は、非常に腸内で硬くなっています。
なので、水分を補給することで便を柔らかくする効果があります。
また、胃や腸を温めることにもなります。
温かいものを取り入れることは、副交感神経を高め腸の活動を促進させます。
逆に、冷たい水はNGです。
冷たすぎるもの、熱すぎるものは、副交感神経よりも交感神経がより強く働いてしまいます。
刺激が強いので、かえって便がでにくくなります。内臓を冷やすのは良くありません。
お湯もしくは、体温と同じくらいの温度の水分を摂るようにしましょう。
浣腸を行う
便がどうしても出ない場合、
- シャワー
- トイレにあるウォシュレット
を使い、刺激を与える方法も一つの手段です。
ウォシュレットで肛門を刺激することで、便が出せる場合は、ウォシュレットの力を借りることも1つの方法です。
ですが、マッサージや運動に切り替えたほうがベターです。
出ない!
と思っても、余裕をもって落ち着く方が副交感神経の働きを高められるので便を出すことにつながります。
便秘薬を飲む
便秘薬は最終手段になります。
薬に頼るのはあまりよくありませんが、どうしても出したい場合には効果的です。
便が出ないと苦しいものですが、強制的に腸を働かせる下剤をたびたび服用していると腸はどんどん働かなくなってしまいます。
絶対に飲んではいけないとは言いませんが、週1回くらいに抑え、なるべく薬ではなく食べ物で改善することが大切です。
便秘で腹痛になる腐敗ガスとは
食べ物が消化吸収され、残った不要なものが便として排泄されます。
ですが、腸内に長い期間停滞することで、腸内の悪玉菌により腐敗ガスや毒素を形成してしまいます。
この腐敗ガスが、作られることで腸が圧迫されて腹痛となって表れてきます。
お腹が張る、食欲不振になるのは腐敗ガスの蓄積と便が腸内に留まることで起こってしまいます。
なので、腐敗ガスを形成されないようにするには、便秘を改善することです。
便秘は、生活習慣の乱れで起こります。
便秘を食事で改善する方法
- 発酵食品を摂る
- 食物繊維を摂る(便秘の人は水溶性食物繊維が優先です。)
- オリゴ糖を摂る
- オリーブオイルを摂る
- 水分を摂る
などが便秘解消には有効です。便秘を解消するサプリメントも助けになります。
便秘を生活習慣で改善する方法
- 毎日3食食べる
- なるべく決まった時間に食事を取るようにする
- 規則正しい生活をする
- 十分な睡眠を取る
- 夜更かしをしない
- 起床後、コップ一杯の水を飲む
- トイレを我慢しない
- 入浴時間を多めに取る
- リラックスできる時間を作る
などです。
便秘で腹痛になる腸について
便秘で腹痛になる場合、ねじれ腸である場合があります。
ねじれ腸とは、腸がねじれている状態のことです。
便が詰まってしまい、なかなか食べ物が前に進むことができず、体内に停滞することで悪玉菌の増加により腐敗ガスの増加につながってしまいます。
そのため、マッサージや、運動するなどして腸に刺激を与え動かすことが必要です。
その他にも、食事や生活習慣の改善も必要になってきます。
便秘で便が出ないからといって、いきみすぎには注意
便が出ないと、ついついいきみがちになりますが、いきみすぎは様々なトラブルの元です。
いきみすぎると起こりやすいのが、
- 痔
- 直腸瘤
- 脳卒中
です。
つい息を止めていきんでしまいますが、この行動が病気を引き起こす引き金になることがあります。
『出さなければ』と思う気持ちは焦りを生み、余計に排便を遠ざけてしまいます。
リラックスしてトイレタイムを過ごすことが大切です。
10分たっても出ない場合は、諦めも肝心です。
毎日でなくても心配はいりません。
大切なのは、冒頭にもお伝えしましたが回数より自覚症状です。
まとめ
便秘による腹痛で出ないときの対処法は、
- 『の』の字にマッサージする
- 大腸をピンポイントに刺激する
- お湯を飲む
- 浣腸を行う
- 便秘薬を飲む(最終手段)
です。
『たかが便秘、されど便秘』です。
便秘を簡単に考えてはいけません。
腸は栄養を吸収する大切な器官です。
また、免疫の7割を腸が担当しています。
腸を制する者が、健康でいられる秘訣です。
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