暖かい部屋にいても手足が冷たい、手足が冷たくて夜眠れない。そんな悩みはありませんか?
冷えは万病のもと。
冷えは血流が悪く滞ってしまい体温調節がうまくいかなくなることから起こります。
手足が冷えるのは血流が悪くなっているために、体のエネルギーがうまく運ばれていない証拠です。
そのまま手足の冷えをほっておくと、ますます冷えるばかりでなく風邪を引きやすくなったり、免疫力の低下、アレルギー性疾患、その他、頭痛やめまい、たちくらみ、肩こり、腰痛、便秘、生理痛など様々な症状を引き起こします。
また、不眠症やうつ傾向になったりと神経系の症状を起こすことも考えられます。
今回は、手足の冷えの原因と対策について迫って見たいと思います。
手足の冷えの原因と対策について
手足の冷えの原因
手足が冷えるのは、5つの原因があります。
自律神経の失調
冷えで最も多いのがこのタイプです。
自律神経のバランスが崩れているために、手足の血液の循環が悪くなり、冷えている状態です。
足は寒いのに、顔はほてってる状態があてはまります。
通常、自律神経はストレスの影響を受ける事が多く、これが原因で冷え症になっているパターンが多くみられます。
どうしても、交感神経が緊張し、血管が収縮して血行が悪くなり、冷えの原因になってしまいます。
手足の冷えはもちろんのこと、免疫力の低下、不安や無気力、動悸、息切れ、怒りっぽい、頭痛、肩こりなど様々な症状が複合的に出てくることがあります。
ホルモンのバランスの崩れ
特に女性には、思春期や妊娠、出産、更年期などホルモンの分泌の大きな変化があります。
この時期には、肉体的、精神的にもたくさんの変調があり、冷え症の原因になってしまいます。
また、この時のストレスにもホルモンのバランスが関わりを持っています。
症状としては、さらに生理不順、顔のほてり、頭痛、汗を掻きやすくなったりします。
筋肉量が少ない
体温の元となる熱を作っている筋肉の量が少ない事が、手足の冷えの原因になってる場合もあります。
運動不足で筋肉を普段動かしていない人にも当てはまります。
また高齢になるとさらに筋肉が退化して冷え症になってしまいます。
免疫力低下、疲れやすくなったり、気力がない、食欲がない、風邪を引きやすいなどといった症状が表れます。
低血圧
心臓のポンプの力が弱く、血液が手足の先までなかなか届きにくいため、手足が冷えてしまっている状態です。
貧血
血液中に含まれるヘモグロビンの量が足りないために手足に冷えが来ている場合があります。
手足はもちろんのこと全身が冷えています。血液に必要な栄養素が不足している事が原因です。
このタイプは、手足だけにとどまらず、全身が冷えているのが特徴です。
身体全体の調子が悪く、疲れやすい、顔色が悪い、めまい、立ちくらみ等も、複合して起こります。
行動習慣で行う手足の冷え対策
手足の冷えを改善するには生活習慣を改善する必要があります。
行動を変える事で冷え性対策になる方法をお伝えします。
十分な睡眠を取る
深夜遅くまで起きていたり、不規則な生活は自律神経のバランスを崩し、身体の新陳代謝を悪くし、さらに免疫力の低下につながり手足の冷えになってしまいます。
遅くとも深夜0時までには就寝し、7時間は睡眠を取るように心がけましょう。
太陽の光を浴びる
紫外線、日焼けと気になるところではありますが、太陽の恩恵を忘れてはいけません。
太陽の光を浴びる事は冷えの対策にも実は有効です。
理由は、セトロニン神経を活性化させるためです。
セトロニンとは、脳内の神経伝達物質のひとつで、身体の活性化させるのに必要な物質です。
手足の冷えにも有効に働くと言われています。
また、セトロニンが不足すると精神や身体のバランスが崩れ表情が暗くなったり、うつ状態や怒りっぽくなるなどの症状を引き起こします。
太陽の光で、セトロニン神経を活性化し、身体を温めるようにしましょう。
運動を習慣化する
最も重要なのが運動です。
身体を動かす事でもセトロニン神経を活性化させる事ができます。
激しい運動でなくてもランニングや散歩、自転車こぎでもよいので身体を動かすようにしましょう。
身体を動かす事は、筋肉を動かすことになり熱源を作る事ができます。また、ストレス発散することでも非常に有効です。
デパートに行ったら、階段を使って上り下りしたり、車をデパートの入口から遠い所に止めてなるべく歩くようにするなど動いて体温を上げるようにしましょう。
腹式呼吸を取り入れる
浅い呼吸では身体が温まりにくいものです。
腹式呼吸は、下腹部の筋肉を意図的に収縮させ肺全体の空気の交換を行う事ができます。
吸い込んだ空気を吐いて、吐ききりましょう。
やり方としては、
- 鼻から5秒ほどかけて息を吸う
- 口から10秒ほどかけてゆっくり息を吐く
下腹部を意識して、息を吐ききりましょう。椅子に座ったままでもできます。1分間に3、4回行うのが理想的です。
勝手に身体がポカポカしてきます。
耳マッサージをする
耳には全身のつぼが集中しています。
耳全体をもみほぐすと全身のつぼを刺激した事になります。
30秒から1分くらいにかけて、耳を外側に引っ張ったり、耳をもみほぐすようにしましょう。
耳マッサージは、いつでもどこでもできるので非常に簡単です。是非、取り入れて行うようにしましょう。
食生活で行う手足の冷え対策
日々の食事や食べ方でも改善する事ができます。
バランスの良い食事
当然と言えば当然のことなのですが、栄養素をバランスよく摂取しましょう。
好きな物ばかり食べたりしていませんか?
- 果物類
- 酢の物
- お菓子
- ジュース類
- ビール・焼酎
これらを食べ過ぎたり飲みすぎたりするとると身体を冷やす原因になってしまいます。
飲食がダメと言うわけではなく、適度に取り入れるようにしましょう。偏らない事が大切です。
良く噛む
良く噛む行動は、脳に刺激を与え脳の血流が20%ほど良くなると言われています。
これは、セトロニン神経の活性化に役に立ちます。
血流を良くするだけではなくリラックス効果や集中力アップにも繋がります。
食べ物を口に入れたら30回は噛むようにしましょう。
多く噛む効果としては、
- 胃腸の消化吸収を助け、身体の健康、そして冷えの改善
- 歯茎を強くすることで歯の病気の予防
- 味覚の発達
- 唾液が細菌の発育を抑制し抗菌作用、また口臭予防
- 脳神経細胞の活性化により、老化防止、認知症予防
- 満腹中枢の刺激による肥満防止
- 唾液が発がん性物質の働きを抑えることによるがん予防
などがあります。
食事以外にも、ガムを日常的に噛む事も非常に有効です。
テレビでよくプロ野球選手が、ガムを噛んでいるのを見かけますが、あの行動はリラックス効果と集中力を高めるために噛んでいます。
セトロニン神経を活性化する食べ物
食べ物の中にはセトロニンの活性化を助ける食べ物があります。
- 納豆
- 豆腐
- 牛乳
- 卵
- チーズ
- ニンニク
- サンマ
- イワシ
- サバ
- タイ
- マグロ
- 玄米
があります。
脳の活性化により血流を良くすることから手足の冷えを改善する事ができます。
食事に取り入れるようにしましょう。
手足の冷え対策に漢方薬も効果的
西洋医学では、部位だけをみて診察し治療をします。
ようするに手足の冷えの部分だけをみて判断します。
ですが、東洋医学では、手足の冷えの部分のほかに、ストレスや精神的状況などから、全体を見て診察します。
東洋医学は未病を治すと言われています。
未病とは、病気ではないが、かといって健康でもない状態の事で、病気として発症する前の状態を言います。
言わば、手足の冷えは他の病気になる一歩手前の状態でもあるということです。
例えば、「風邪」の場合、通常であれば鼻、喉の診察で風邪薬を渡されるでしょう。
しかし、東洋医学の場合は全体の症状を見てその時の漢方薬が決まります。
有名な漢方薬に「葛根湯(かっこんとう)」というものがあります。
この葛根湯で治る症状としては、寒気、汗が出ていない、後頭部や首筋がこわばる等の症状がでている人に該当します。
手足の冷えの他にも、腰痛や肩こり、疲れやすい、下痢、便秘、食欲不振等、重なる点があるなら一度漢方薬を服用して見るのもよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
原因としては、
- 自律神経の失調
- ホルモンバランスの崩れ
- 少ない筋肉量
- 低血圧
- 貧血
が当てはまります。
対策としては、
- 十分な睡眠
- 日光を浴びる
- 運動の習慣化
- 腹式呼吸
- 耳のマッサージ
- バランスの良い食事
- 良く噛む食事
- セトロニン神経を活性化する食べ物を食べる
- 場合によっては、漢方薬を服用
です。
靴下を厚手にして履いたり、電気毛布やカイロを使用して暖を取ることも必要ですが、根本的な解決にはなっていないのが上げられます。
血流を良くし、熱源を保ち手足の冷えを解消しましょう。
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