最近、アレルギーになる子供が増えています。
昔に比べ、アレルギーやアトピーに関する商品や情報もたくさん存在するようになりました。
だんだん清潔に近づいているはずなのになぜかアレルギーになってしまう子供が多くいます。
衛生状態はよくなってはいますが、その反動からくる過剰な清潔志向が子供の免疫を狂わせてしまっているのが現状です。
当然のことですが、子供は過保護にしてはいけません。
無菌培養や温室培養では、ひ弱な子供しか育ちません。
少子化により、ますます子供が可愛い事でしょう。
ですが、人間も動物であり、自然の一部です。
強い子供を育てる環境とアレルギーにならないようにするにはどのようにすればよいのでしょうか。
今回は子供のアレルギーの原因と防ぐ7つのコツをお伝えします。
子供のアレルギーの原因について
なぜアレルギーになるのか?
なぜアレルギーになるのかについての原因は解明されていないのが現状です。
そのため絶対にアレルギーを避けて暮らす方法はないと言っても良いでしょう。
ですが、アレルギーになるにはある傾向があります。
- 特定の物質に多く接触している
- 添加物の多い食品を取り続ける
花粉が多い年に花粉症になる人が多いように、ある特定の物質に多く接触しているとアレルギーを起こす可能性が高い傾向はあるようです。
また、添加物の多い食品を取ってもアレルギーを誘発するとも言われています。
極端な例ですが、胃腸が弱いのに、毎日3食をすべてカップラーメンを食べて生活すれば数ヶ月後、高い確率で小麦アレルギーになると言う事です。
子供は特に胃腸が弱いです。
食物アレルギーを起こしやすいと言われています。
子供が食物アレルギーにならないようにするには、
- 同じものを毎日食べないようにする
- 1つの物を一度にたくさん食べない
この2つが重要です。
食事はバランス良く食べさせるように心がけましょう。
アレルギーは誰でも発症する
アレルギーを発症する人に個人差はなく、誰でも起こります。
ある日突然、春になったら鼻がムズムズし花粉症という場合もあります。
ある特定の物質に接触し続けたり、添加物の多い食品を食べ続ければ誰でも起こる可能性があると言う事です。
金属に触れ過ぎて金属アレルギーになる場合もありますし、子供がある日突然、蕎麦アレルギーになってもおかしくはないのです。
よく聞くアレルギー体質とは?
アレルギーには必ず何らかの原因物質が存在します。
- スギ花粉アレルギー
- 蕎麦アレルギー
- 卵アレルギー
- 金属アレルギー
などです。
必ず原因物質があって、〇〇アレルギーと言うのが普通です。
なので、「私はアレルギーです」という言い方はあり得ません。
複数のものにアレルギー反応が起こしやすい人がいわゆるアレルギー体質と言う事です。
花粉にも、スギ、ブタクサ、ヒノキ全部に反応してしまう場合もありますし、小麦、卵、蕎麦等、数種類にわたってアレルギー反応を起こしてしまう人もいます。
食物アレルギーの場合、もともと胃腸が弱く消化不良を起こしやすい人に多くみられる傾向があります。
アレルギー反応は、その人の弱い部分に表れやすい傾向があります。
子供のアトピー性皮膚炎の増加
主に代表的なアレルギー性の病気は、
- アトピー性皮膚炎
- 花粉症
- ぜんそく
があります。
最近の研究調査では、小学生の約10人に1人がアトピー性皮膚炎になっている事がわかっています。
1つのクラスに約2、3人の子供がアトピー性皮膚炎になっていると言う事です。
一昔前の昭和50年、60年ころの小学生では、子供も多かったのにも関わらずクラスに1人いるかいないかだったはずです。
アレルギーに関しては医学的にもまだ分かっていない部分が多く、それにより様々な情報が飛び交い、一般の人なら何を信じていいのか分からなくなってしまいがちです。
惑わされることなく、子供の健康を守るにはどのようにすればよいのか正しい知識を付けましょう。
アレルギーについて
アレルギーは特異体質で起こる
アレルギー反応が起こる原因は、ある特定の物質に過敏に反応するというものです。
一番わかりやすい例は、花粉症です。
ブタクサで秋に花粉症になる人、スギで春に花粉症になる人、どの花粉にも全く反応しない人がいます。
花粉症は、その人が特定の花粉に過敏に反応していることから起きています。
ちなみに間違った例は、自分は昔からアレルギーとかがあって肌が弱いんです、と言う人。
世間一般では、デリケートですとか、なんとなく敏感な人で話が終わってしまいますが、実は間違っています。
特定の物質に過敏に反応してませんので、アレルギーとは言えないのです。
意味を理解しないで使っている人がほとんどなので気を付けるようにしましょう。
本来、花粉そのものは悪いものではなく自然の物です。
無害な物に対して、異常な反応を起こしてしまう理不尽な反応がアレルギーです。
例えば、卵アレルギーや蕎麦アレルギーなどもそうでほとんどの人が食べても問題ないのに、特定の人だけが反応してしまう、言わば特異体質なのです。
アレルギー反応は免疫の誤作動で起こる
では、なぜ反応が起こってしまうのでしょうか?これは人間の免疫に問題があります。
人間の体は、有害な物や不要な物と戦って、身体の中からこれを排除しようとする働きがあります。
これが、免疫と言われるものです。
例えば、風邪のウイルスが体内に侵入すると、これを感知して抗体を作ります。そして、戦います。
アレルギー反応はこれとほぼ同じ仕組みで起こります。
つまり、スギ花粉が鼻から体内に入ってきたとき、その花粉に対して抗体を作って攻撃してしまうのが花粉症の原因です。
攻撃が鼻の粘膜の上で起こるため、炎症を起こし、くしゃみや鼻水が出るようになり排除しようとします。
アレルギーは免疫の誤作動と言えます。
本来であれば風邪の病原体の有害な物を攻撃するのが役目なのですが、無害な物まで攻撃してしまっていると言えます。
このような人間の体内の誤作動によるアレルギー反応が、子供に多く見られています。
避けられるアレルギーと避けられないアレルギーがある
実は、アレルギーには避けられるものと避けられないものがあります。
アレルギーとなる原因物質をアレルゲンと言います。
避けられるアレルギー
- 動物のアレルギー
- 薬剤のアレルギー
- 単品で起こる食品アレルギー
動物や薬剤でアレルギー反応が起こる場合は、近づかない、飲まないを徹底すれば防ぐ事ができます。
1つの食品でじんましんを起こすくらいの強いアレルギーも食べないようにすれば防ぐ事ができます。
避けられないアレルギー
- ダニアレルギー
- ハウスダストアレルギー
- 花粉アレルギー
- 複数の食品で反応するアレルギー
特にダニ、ハウスダスト、花粉は空中に無数に舞っているため、防ぐ事ができません。
複数の食品でも弱く反応してしまう場合も品目が多ければ多いほど防ぐ事が難しいでしょう。
万が一、子供の身体がアレルギー反応を起こしたとしても、避けられるアレルギーであれば、原因を究明すれば解決したも同然ですが、避けられないアレルギーになった場合は、どうすれば良いのか。
治す事ができないのかと悩むところでしょう。
そもそも、アレルギー反応が起こる原因は、人間の免疫の誤作動なので普段から運動や食生活で健康状態を高め、バランスを取って防ぐしかないのが現状です。
役に立つのは東洋医学の漢方治療
そこで役に立つのが、漢方です。
これは、東洋医学の治療法です。
普通、病院に行くと、症状やその異常が起きている部位を見て医者が診察を下します。
要するにその部分だけをみて診察をし、薬や注射を施します。
東洋医学の場合、未病を治すと言われており、自分自身の治癒能力を高め、病気にならない身体を作ってしまおうと言う考え方があります。
部位だけではなく、身体全体を見て判断するということです。
アトピー性皮膚炎の原因物質で最も有名なのがダニです。
ダニと言っても人を刺すマダニのような大きいものではなく目に見えないほど小さなダニがいます。
各家庭に存在しホコリと一緒に浮遊しているのが特徴です。
そもそもダニ自体は無害な生き物です。触れても大体の人は平気のはずです。
例えば、ダニによるアトピー性皮膚炎になってしまったからと言って、家の中にいるダニをすべて排除しようとするよりも、ダニに負けない頑丈な体を作る方が理にかなった考え方と言えます。
子供のアレルギーを防ぐ対策
弱い部分を作らないように子供を育てれば、アレルギーをある程度は防ぐ事ができるはずです。
ごく自然の環境で育てる
生まれたばかりの赤ちゃんは、当然ながら何の免疫もありません。
正常な免疫が身体の中に作られるのにはある程度、菌にさらされる必要があります。
ところが、常に部屋がピカピカ、空気も清浄し、ましてや外にもあまり出さない状態では、免疫がつかないのは当然です。
保育園や幼稚園に預けられた子供の方が、まったく預けられなかった子供よりもアトピーが少ないと言われています。
雑菌が多いような環境で育った子供の方が、菌に対しても抵抗力がつき、アレルギーを防ぐ事ができるはずです。
除菌グッズを多用しない
現在では、除菌グッズが世間に氾濫しています。
ものが溢れています。
子供は弱いから、様々な菌から守ってあげなければならないと思う親心は十分わかります。
一昔前であれば、子供が一家族に何人もいたような時代には、そこまで気が回らなかったはずです。
何でも殺菌した綺麗な部屋で育てる温室栽培のような環境では、軟弱な子供が育って当然と言えます。
イメージとしては、野性児のように育てた方が、子供は健康に育つと言えるでしょう。
抗生物質を飲ませない
小さい子供のうちから抗生物質を飲ませると、アトピーを増やすと言われています。
これは、抗生物質によって腸内の細菌数が破壊されるためです。
生まれたばかりの赤ちゃんの腸内はほぼ100%善玉菌で埋められていますが、抗生物質を飲むと、これが殺菌されてしまいます。
特に生後2年以内に投与すると、影響が大きいと言われています。
軽い風邪でもすぐに抗生物質を飲ませるのは良くありません。
ちなみに、風邪に抗生物質は効きません。
風邪の原因はウイルスなので風邪に抗生物質は効かないのです。
風邪を引くというのは、身体が冷えて体温が下がったり、睡眠不足が原因で免疫力が低下している時に体内にウイルスが侵入し猛威を振るいます。
咳や鼻水が出るのは、ウイルスを外に排除しようとするため、発熱はウイルスを体内で倒すためにそのような症状になります。
咳止め、解熱剤がありますが、これは症状を緩和するために使われています。
むしろ解熱剤で熱を下げてしまうと治りが遅くなると言われています。
頭を水枕で冷たくしますがこれは脳を高温から守るためです。
脳は熱に弱く、高温になり過ぎると障害が残る場合があるからです。
細菌とウイルスはまったく別物なので覚えておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
子供のアレルギーの原因になる傾向は、
- ある特定の物質にだけ多く接触させている
- 添加物の多いものばかり毎日食べさせている
- 同じものばかりを毎日食べさせている
- 1つの物を一度にたくさん食べさせている
特定の物質に連続して接触する行動は控えた方が良いでしょう。
食事は特にバランス良く食べさせましょう。
子供のアレルギーを防ぎ、強い子供を育てるには、
- ごく自然の環境で育てる
- 除菌グッズを多用せず、野性児に育てるイメージで
- 子供が小さいうちから抗生物質を飲ませない
この7つです。
子供は可愛いものです。
だからこそ強く育てましょう。
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