妊娠中はなるべく体重を増やさず、子どもは小さく生んで大きく育てようと思っていませんか?
実はこの考えの人、意外と多いのです。
ところが、近年になって低体重で生まれると将来さまざまな病気のリスクが高まるという報告が世界中で発表されています。
妊娠と栄養の関係についてお伝えしたいと思います。
妊娠中に痩せるのはよくありません。
妊娠中に痩せるのが危険な理由
低体重で赤ちゃんが生まれてしまう
原因は、お母さんの栄養不足により赤ちゃんが低体重になってしまいます。
出生体重は、子宮内の栄養状態を示すひとつの指標として考える事ができます。
最近では、早産ではなく予定日近くでも小さく生まれる子供が多くなっているのが現状です。
低体重の赤ちゃんは、将来さまざまな生活習慣病になりやすい傾向がわかってきています。
しかし、低体重だけでは病気を発症したりはしません。
運動不足、栄養やストレス過多等の望ましくない生活をすると発症のリスクがとても高くなります。
生活習慣病と言えば、長年の生活習慣が引き起こす病気とも考えられていますが、その多くが胎児期の栄養不足が原因でないかと言われています。
お母さんが低栄養であると、赤ちゃんは少ない栄養でも生きていけるよう遺伝子の働きを調整する仕組みが変化してしまいます。
胎児期に起こった低栄養による変化は、元に戻りにくいのが特徴です。
また、胎児は受精時からすでに子宮環境の影響を受けている為、お母さんは妊娠が分かってからではなく、常日頃から栄養に注意しておくことが大事と言えます。
低体重とは何?
低体重とは、低出生体重児の事を言います。
赤ちゃんが生まれてきた時の体重が2,500g未満のとき、低出生体重児となります。
低出生体重と病気の関係
現在までにわかっている低出生体重との関係がはっきりしている病気は次の6つです。
- 高血圧
- 脳梗塞
- 冠動脈疾患
- 2型糖尿病
- 脂質代謝異常
- 神経発達障害
低体重で生まれると、これらの病気になる可能性が高くなると言われています。
近年、低出生体重の子供が増加傾向
終戦後の栄養の乏しい時代から経済的に発展した結果、1975年~1980年時代までは、低出生体重児(2,500g未満で生まれた赤ちゃん)の割合は少なくなっていました。
しかし、それ以降、低出生体重児の割合は増えており、2013年では約全体の9.6%にまで達している事が分かっています。
約10人に1人の割合で低体重の赤ちゃんが生まれています。
非常に増加傾向にある事がわかります。
妊婦さんの正しい栄養の取り方
まず、妊娠する前、妊娠中、生まれた後の食生活が大切です。
遺伝子の働きの調節には、さまざまな栄養素が関わっていることがわかっています。
妊娠したい人は、ダイエット等で痩せない事が重要です。
食事の量が減ると、大事な栄養素を十分に摂る事が難しくなります。
しかし、低体重で生まれても、食生活や生活習慣に注意すれば、生活習慣病のリスクを低下させる事は十分可能です。
子どもの食生活は、お母さんの食生活の影響を多大に受けます。
ですからまずは、母親の食生活を整え、栄養と健康に気を付ける事が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
妊娠中のダイエットが子どもに与える影響がわかったのではないかと思います。
- 赤ちゃんが低体重で生まれてくると生活習慣病になりやすい
- 低体重とは赤ちゃんが生まれてきた時の体重が2500g未満のこと
- 年々、低体重の子どもが増加傾向にある
- 運動不足、栄養やストレス過多を防げれば病気になるリスクは減らせる
- お母さんの健康と食生活が大切で、子どもに大きな影響を与える
ダイエットも時には必要ですが、妊娠中は子どもに大きく影響を与えてしまいます。
常に、健康状態である事が望ましくバランスの良い食事を心がけましょう。
肉を食べるなら野菜も一緒に、カルシウムを補うために大豆製品など満遍なく摂取する事が大切です。
ときには、葉酸や鉄分のサプリメントなども良いでしょう。
健康な赤ちゃんを産みましょう。
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